今回は、前回の続きで、社長の意思決定をしやすくするのに必要なものについてお伝えします。

ずばり。
意思決定を行う時に絶対必要なものは、「情報と情報の収集・整理」です。
そんなの当たり前だと思いながらも、私たちはついつい忘れがちです。
頭でわかっていても、実践が難しいことの1つです。
私も毎日やらかしています。

そうです。
「社長の意思決定をしやすくするのに必要なもの」とは、「情報と情報の収集・整理」です。
それには、3つの視点が重要になります。

1.意思決定すべき論点は何か?の視点

情報を集めながら、意思決定しなければならない論点を見つけることです。
当たり前ですが、論点がずれてしまえば、意思決定は難しくなります。
何を意思決定したらよいかがわからなくなったり、意思決定したけれど、野生の感が本当にそれでよいのかと、不安を呼び起こします。
ナイスな野生の感です。
本来意思決定すべき論点は、大抵の場合、深いところに隠れています。
物事には、目に見える部分と目に見えない部分があります。
この目に見えない部分の中に、論点は隠れているのです。
簡単に見え隠れてしている論点は、あまり良い論点とは言えないと思っておいてもよいくらいです。
改めて、論点は何かを常に問いかける視点が必要です。

2.すべての問題は繋がっているとしたら?の視点

あれもこれも問題課題が山積みになっていると、1つ1つ解決しなければ、と思いますよね。
が、それが落とし穴です。
会社の中で起こる問題やその他の事象の多くは、糸で繋がっているのです。
例えば、高齢のベテラン社員の雇用問題、ハラスメント、業績は右肩上がり、これらも実は繋がっています。
何がどう繋がっていて、どこに手を入れたらよいかを考えるために、問題の構造を明らかにすることで、意思決定スピードは格段に上がります。
問題だけでなく、事象はすべて繋がっているとしたら、という視点で会社全体を見渡してみてください。
現在、手に入っていない情報や目に入っていない事象にも目を配ると、繋がりが見えやすくなります。

次回、3つ目の視点についてお話します。

(文:菅生としこ)

株式会社AWESOME EYE 代表 菅生としこ

菅生としこプロフィール

トヨタ自動車出身。組織づくり、人づくりのど真ん中で働いた原体験からはたらくを面白がる達人。
“トヨタの問題解決”を整理体系化し、広く展開。問題解決できる人材開発を行った立役者。
事業の問題解決、人が関わる問題解決、変化成長し続ける組織づくりのための問題解決サポートを得意とする。
問題なくして成長なし!問題があるからオモシロイ!

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