先日、様々な企業の経営者、幹部、部長、課長、係長など、多様な役職の方が集まった場での話です。
それぞれ、様々なお悩みを抱えていました。
例えば、
・経営陣間での意見がまとまらない
・組織編成があったが、一向に組織がまとまらない
・プロジェクトがスムーズにいかない
・世代間ギャップ、どうしたらよいか?
など、いろんなお悩みありますよね。
こういったお悩みの延長線上には、大抵、
・利益、売上があがらない
・離職がとまらない
・ハラスメント、メンタル不調増加
などが見受けられます。
これらのお悩みは、よくお伺いする話です。
もちろん、企業様によって状況は様々ですし、全く同じ話は1つとしてありません。
しかし、そういった状況を引き起こしているのは、根本をたどれば同じところに行きつくのです。
お悩みの入り口は多様ですが、解決の出口はシンプル。
人×仕組み×関係の相乗効果が高める、ただこの1点です。
違う言い方をすれば、今いる人をどう動かすか、今ある組織をどう動かすか、なのです。
今持っているリソースを一気に増やすことはできません。
使える資金を一気に10倍にする、人を今の2倍雇用する等ができないため、困っているのです。
であれば、今いる人を動かし、今ある組織を動かし、人×仕組み×関係で相乗効果をあげるしかないのです。
上記の様々なお悩みも、
・Aさんがこう動いたらうまくいく(人)
・こういう会議のスタイルにしたらうまくいく(仕組み)
・信頼関係が構築されたらうまくいく(関係)
など、このようなことが掛け算され、効果が指数関数的に積みあがるのです。
やることは、非常にシンプルです。
・従業員の能力を高め、最大限引き出す
・力を持った一人一人が集まり、有機的に機能するような仕組み、仕掛けをする
・心を持った人間同士の結びつきを強固にする
たったこれだけです。
しかし、シンプルなことができていないから問題となっているのです。
ではどうしたらよいか?
組織内でうまくいかないことがあると、それらのどこかがうまくかみ合っていない状態です。
1.今の現状を把握することが、お悩み解決の第一歩
現状把握の方法は2つです。
①状況を俯瞰して正確に把握できる人を育てる(雇う)
例えば、経営陣、幹部、マネージャー、(コンサル)が該当します。
②状況を俯瞰して把握する仕組みを導入する
組織診断などが該当します。
まずは現状把握から始めてみてください。
お悩み解決、問題解決の第1歩は、現状把握。
そして、次に理想の状態を思い描くとよいです。
順番は、逆でも構いません。
が、6~7割くらいの方はこの順番の方が考えやすいというのが、問題解決法を整理体系化し、問題解決できる人材を育て、企業内の問題解決を共に行ってきた菅生の30年間統計です。
2.視座をあげること
「問題があるからなんとかしたい」と思うとついついTODOに目が向きます。
何をするか、という具体的な手段を考えたくなるのです。
そうではなく、視座をあげ、
TOBE=どうなったらよいのかをしっかりと考えること
で、TODOの選択肢が大幅に増え、よりよい施策を打つことができます。
当たり前の話ですよね!
しかし、ついつい早く手を打ちたい、目の前にみせられた手段が魅力的に感じると、TODOに走りがちですよね。
ぐっと我慢し、一旦立ち止まってTOBEを考えてみてください。
当たり前のことを当たり前にすることが大切です。
そうすると、手段を実行することが目的ではなく、人を動かす、組織を動かすことが目的なのだと再確認できます。
ぜひやってみてください。
やってみてうまくいった、うまくいかなかったなど教えて頂きましたら、コメントをさせて頂きます。
(文:菅生としこ)
菅生としこプロフィール
トヨタ自動車出身。組織づくり、人づくりのど真ん中で働いた原体験からはたらくを面白がる達人。
“トヨタの問題解決”を整理体系化し、広く展開。問題解決できる人材開発を行った立役者。
事業の問題解決、人が関わる問題解決、変化成長し続ける組織づくりのための問題解決サポートを得意とする。
問題なくして成長なし!問題があるからオモシロイ!