久しぶりのチームビルディング研修への登壇。
私が一番前に座っている方に始まる直前にこう話しかけました。
「今日はよろしくお願いします。お忙しい中、お越しいただいたのではないですか?ありがとうございます。」と。
するとその方は、
「そうです。忙しいし、研修も受けたくない。会社に嫌気がさしている。何を言っても聞く耳もたないし、変わらない。だから、仕事も言われたことだけ淡々とやってたらいいんですよ。」
とちょっぴりとげとげしい話ぶりで、堰を切ったように話を始めてくださいました。
きっと誰かに話をしたかったのですね。
でも普段は話を聞いてくれる相手もいらっしゃらないのだと感じました。
皆さんの周りにも、このようなやる気がないようにみえる方はいらっしゃいませんか?
研修開始直前はこんな感じの方でしたが、研修途中からかなりノリノリでワークを行い、グループでのディスカッションも率先して参加し、グループでの話し合いについての全体シェアまでしてくださいました。
非常に楽しそうに研修を受けている姿が印象的でした。
私は魔法をかけたわけでも、催眠術にかけたわけでもありません。
何をしたかというと、とにかくその方に興味を持ち、話しかけ、話を聞き、これの繰り返しでした。
それだけで、これほどまでに変わるのです。
相手に興味を持つこと、
傾聴すること、
この二つは最強です。まさに魔法です。
文:菅生としこ
菅生としこプロフィール
トヨタ自動車出身。組織づくり、人づくりのど真ん中で働いた原体験からはたらくを面白がる達人。
“トヨタの問題解決”を整理体系化し、広く展開。問題解決できる人材開発を行った立役者。
事業の問題解決、人が関わる問題解決、変化成長し続ける組織づくりのための問題解決サポートを得意とする。
問題なくして成長なし!問題があるからオモシロイ!