マイクロマネジメントの行く末

現在、情報サービス系企業様で組織開発コンサルティングをしています。
その一環で次世代幹部リーダーを育てる取り組みもしています。
そこで、行っているリーダーミーティングのファシリをしていた時のこと。

休憩時間に、一人のリーダーが困った顔で相談しにきてくれました。

「上司Aさんの話なんですが…
Aさんは出張であまり席にいないから、その間に起きたことをいろいろ根掘り葉掘り聞いてくるのです。
その上、あれしたか、これしたか、あれしておけ、これしておけ、と正直疲れます。
なんとかなりませんか?」

何をどんなふうに聞いてくるのかを尋ねると、どうも自分が出張中に起きたことをすべて把握したうえで、
抜け漏れがないか確認したいようです。

そのリーダーは、
“上司Aさんは僕には仕事を任せられない、僕はAさんに信頼されていない”
と感じているようでした。

このようにマイクロマネジメントをする上司に対しては、そう思ってしまうのはよくある話です。
あなたは心当たりはありませんか?

このケース、実はまだましな状態なのです。
なぜならこのリーダーはまだやる気を失っていないから。
任せられていない、信頼されていない、上司にすべて報告を求められて、あれしろこれしろと細かく指示を出される。
これが続くと、“もう自分で考えて動く必要ないじゃん”となってくるのです。
そうなると、仕事への意欲や熱意、自発性、積極性と呼ばれる類のものが、一切姿を現さなくなっていくのです。

そうです。
自ら考え行動できないと思われる部下になっていくのです。

これは部下だけの責任でしょうか?

あなたの周りに、意欲・熱意・自発性・積極性が見られなくなっている部下はいませんか?

もしかしたらマイクロマネジメントが原因かもしれません。


菅生

株式会社AWESOME EYE 代表 菅生としこ

菅生としこプロフィール

トヨタ自動車入社時から31年間、企業の成長のための問題解決一筋。
企業で起こる様々な問題を解決しながら、問題解決できる”組織と人材”の成長の両方を実現します。
これが成長し続ける会社をつくる唯一の方法です。

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