この春、「イチケイのカラス」という竹野内豊さんのドラマがやっていました。
私も見てたよ!という方もいらっしゃるのではないでしょうか?^^
そのドラマでこんな話がありました。
交差点のすぐ手前で工事があり、
その影響で道路が狭くなり、
そこを走っていた自転車がその影響で
交差点の侵入に制約がかかり、
交差点を曲がった時に
向こうからきていた子供に衝突した、という話です。
工事で道路が狭くなっていた
↓
そこを通る人(自転車)の流れが変わった
↓
衝突事故
という具合です。
実はこれは更に話があり、
工事は無理な短納期工事の発注のせいで、
本来告示されていない時間帯に行われていたことが
影響した、という話でした。
新卒で入社したトヨタ自動車では、「改善」は当たり前でした。
でも、トヨタを退職し、様々な企業様の組織開発・人材育成を
お手伝いするようになって思ったことは、
「改善は当たり前ではない」ということ。
改善をしない理由は様々。
- そもそも改善の仕方がわからない
- 改善した方がよいことはわかるけど、変わることへの抵抗
- 改善するという風土がない。
- 会社や経営層が改善を求めない。
など、様々な理由が複合的に重なり、
改善が行われていないようです。
では、本当に改善しないといけないのでしょうか?
実は私、
改善すれば必ずよくなるとは限らないので、
「絶対改善すべき!」とは思っていません。
”改悪”という言葉がある通り、
改善したら、そのほかの部分に悪影響が起きることも
考えられます。
世の中は様々なことがつながっていますし、
会社の中も、様々なことが思いもよらないところに
つながっています。
そのつながりがわからない中での改善は
リスキーなこともあります。
知らずに改善したことで、
問題を引き起こしてしまったことに
気づかない、ということもザラにあります。
前述の「イチケイのカラス」のように、
世の中は、様々なことが影響し合っているため、
それを理解した上で改善を行うことが必要なのです。
それがわかっている上での、改善は最強です。
トヨタでは、そのように改善することを
OJTの中で教わりました。
改善するときには、その状況を取り巻く環境や構造を
是非観察してくださいね。
今見えている全体像より、
もう一段広くモノを見ることです。
それだけで、ずいぶん違いますよ!