先日、ちょっと残念な話をお伺いしました。
初めてお伺いしたA社様でのお話です。
そのA社の社員はこう言うのです。
「上司に提案しても聴いてもらえないから
もう上司には言いません」と。
しかし、当の上司に話を聴くと
「ちゃんと部下の話を聴くのは大事だと思っていますので
僕もまずは部下の話を聴いてますよ~」と言うのです。
上司は、話を聴いているつもりなのです。
強い組織をつくる専門家としては、
片方の話だけを鵜呑みすることはありません。
社員はそう思っているんだ、
上司はそう思っているんだ、
そこにギャップがあるんだな、と聴いています。
このすれ違いは、
いずれ大きなボタンの掛け違いにつながります。
社員と上司がお互いに
(社員)「上司は話を聴いてくれない」
(上司)「部下の話をしっかり聴いている」
と思い込むことで
その思い込みは
ますます助長されるのです。
(社員)「やっぱり話を聴いてくれない」
「今日も話を聴いてくれなかった。今までもずっとそうだった」
という具合に。
そしてその気持ちは上司にも伝わります。
脳科学的には「共振」と言うそうです。
そこで必要なのがフィードバックです。
お互いに自分が考えていることや
感じていることをフィードバックができる
組織・関係性であれば、
素晴らしい成果を生み出していくのです。
そして、部下からのフィードバックも
聴けるようになることが上司としての成長につながります。
素直に話を聴く、ということですね。
素直に話が聴けるような場を整える、
という言い方の方が正しいですね。
上司と部下のすれ違い、
幹部同士のすれ違い、
社長と幹部のすれ違い、
どんな場合にも有効です。
フィードバックする技術、
めちゃ大事です。