昨日、台風の影響で新幹線がストップし、東京から帰れなくなってしまったため、1泊の予定を2泊に変更することに。
そしたら友人が「せっかく泊まるならとても美味しいコーヒー屋さんがあるから行ってみたら?」と教えてくれたのです。
私はコーヒーが特別好きで飲み歩いてます、という人間ではないけれど、台風のおかげで久しぶりに東京での時間をいただけたので、出かけてみることに。

あなたの強みはどこですか?

何の変哲もない喫茶店。
お店の目の前からスカイツリーが見えなければ東京であることを忘れてしまうほど。
店内はコメダ珈琲のようなゆったり座れるイスと明るく開放的な雰囲気、クラッシックが流れていました。
テーブルが7~8卓。カウンターには7~8人座れるくらいのそんなに広くない店内。
友人にコーヒーを勧められていたので、20種類以上はあるコーヒーの中から店名のついた“バッハブレンド”を注文。
とこの辺りから、何の変哲もない喫茶店から、私の認識が少しずつ変化していったのです。

■店員さんがメニューを持ってきて、私がメニューを見終わり、注文しようと思い、声をかけようかなと思った次の瞬間、目が合い、「お決まりですか?」と。

そして。

■コーヒーが出てくるのを待つ間、キョロキョロしていたら(私はどんなお店に入ってもキョロキョロしています)、入り口のドアがついている壁面(通常は壁になっているか小さな窓がついているだけの壁)がガラス張りでそのガラスを店員さんが掃除をしていました。なるほど、だからこの明るさと開放感なのかと納得すると同時に、すでにきれいな窓にも関わらず更に窓ふきをしていたのです。きっと毎日(もしかすると日に2回、3回としているかも)しているに違いない手慣れた手つき。

喫茶店

■6人掛けの席には「予約席」の札。予約ができる喫茶店なんだと思っていたら、そこに入店してきたご予約のお客様は御年80歳前後のご婦人が2人。2人のうち1人はお買い物カートをひいてみえました。待てど暮らせど、ご予約客は2人。多くのお店では、2人の予約であれば、2人席か4人席。なのに店内で一番広い6人席をお取りしていた模様。ゆったり座れます。予約への感謝の気持ち?

■注文したコーヒーが到着。喫茶店(コメダ珈琲でもそうですが)はお店のロゴ入りのカップを出すお店が多いですよね。こちらでもロゴ入りカップにコーヒーが入ってきました。ロゴの印刷が全く薄くなっていないのです!使っていれば少し剥げかかってきますし、そのまま出すお店も多い中、まったく剥げていない!お隣のお客様のカップを見ても剥げていない!

■コーヒーの味がわかるほど通ではないので、この点はあまりコメントできませんが、とにかく美味しい!

■少しすると、先ほどはドアの左側のガラス拭きだったが、今度は右側のガラス拭きを別の店員さんが始めました。店内もとても掃除が行き届き、床の隅にも全く土がたまっていません。店内には、装飾品と頻繁に使うもの、商品以外、余分な在庫品や商品が入っていたであろう段ボールなどはもちろん置いていませんし、店内の空気もとても澄んでいます。

■そして、コーヒーを淹れる店員さんはどんな動きをするのかな、と興味津々で少し遠くから観察していたら、ホールの店員さんが声をかけてきました。「よろしければ、コーヒーの淹れ方なども書いていますので、こちらをどうぞ。少しお店の宣伝になってしまいますが・・・」とパンフレットと注文書。なんてスマート!きっと私の視線に気づいたのでしょう。ふむふむ、昔フードコーディネーターの勉強をしていた時に習ったなぁと思い出していました。私は決して大げさな態度をしていたわけではない(はず!)ですが、店員さんの気遣い、おそるべし!

■また少しすると、30代の男性が入店。カウンターに座りコーヒーを注文。またもや私はコーヒーを淹れる店員さんを観察しようとじっとカウンターの方を見ていたら、今度は「よろしければ、カウンターのお席が空ていますので、お近くでご覧になりますか?」と!!!こんな風に声をかけてもらえる喫茶店は初めてだったので、正直驚きましたが、それ以上にお客様のことを観察し、お客様の状況や気持ちを理解しようとする対応に感動。「よろしいのでしょうか?」と言いながらもお言葉に甘えることにしました。
そしたら今度は、コーヒーを淹れる若い男性の店員さんが淹れ方の説明をしてくださるじゃないですか!!!!!コーヒーを淹れ終わった後、ペーパードリップに残ったコーヒーのカスについても見えるように持ち上げてまで説明をしてくださるのです!!!!

こんな喫茶店、見たこともなければ、聞いたこともない、もちろん初体験。
接客の良いレストランには数えきれないほど行きましたし、接客が良いと言われているレストランの話もよく聞きますが、レストランは客単価が高いので、接客にお金をかけてもリターンが非常に大きいので接客を磨くのは当たり前。しかし、コーヒー600円の喫茶店でこのクオリティの高い接客!
本当はコーヒーをいただいたらさっさと帰る予定が、すっかり長居してしまいました。
焼き菓子コーナーがあったので、つい購入。しめて1800円ほど。客単価コーヒー600円を1800円にする魔法の接客。本当に素晴らしい!!!

頂いたパンフレット

今、このブログを書きながらいただいたパンフレットを見ていたら、このお店のホームページがあるとのことで、拝見したところ、お弟子さんが全国にいるらしい。なるほど~。コーヒーも素晴らしいですがこの接客も受け継がれているのでしょうか、気になるところです。

お店は、それぞれ様々な特徴がありますよね。会社も同じく様々な特徴があります。

まあ、なんてことない記事になってしまいました。

最後にまとめ。
一人一人にも様々な特徴があります。
例えば、私はこのように素晴らしいところに目を向ける鋭い感覚を持っています。
仕事の中でもその視点を活かして仕事をするようにしています。
長年気づかぬうちに培ってきた視点です。

それぞれの会社もその一人一人の特徴を活かして経営することが経営を安定させるコツでもありますよね。
皆さんご自身の鋭く物事を見られる視点(強み)はどこですか?会社の強みはどこですか?

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