「昔取った杵柄」という言葉がありますが、最近、 “本質を見極めることの重要性” を改めて実感します。
例えば、 組織改革の手法、 ゴール設定のフレームワーク、 効果的なコミュニケーション術 などを突き詰めると 「問題解決の進め方」や「本質を捉える力」 に行き着きます。
これは、私がトヨタ時代に徹底的に学び、鍛えられてきた考え方そのものです。
表面的なノウハウではなく、本質を見極める力が重要な理由
表層的な知識 だけでは、 企業経営における本当の問題解決にはつながりません。
たとえば、経営者の方々がよく悩まれる 「若手社員のモチベーション向上」 を例に考えてみましょう。
1.表面的な方法だけを学んだ場合
「部下を褒めるとやる気が上がる」という理論を知り、 「よくやったね!」 と声をかける。
一見、これで社員のモチベーションが上がりそうですが… 本当に効果があるでしょうか?
- 相手によっては「お世辞」に聞こえてしまうこともある。
- 本当に頑張ったのか?結果は出ているのか?褒める基準が曖昧だと、逆効果になる。
- そもそも本人が求めているのは「評価」ではなく、「成長機会」かもしれない。
つまり、 本質を理解せずにテクニックだけを使うと、逆効果になるケースも多い のです。
2.本質を理解した上で実践した場合
では、本質を捉えた場合、どのようにアプローチすればよいでしょうか?
- 相手の成長段階や個性に応じて、どのタイミングでどの言葉をかけるのが効果的かを見極める。
- 「何を褒めるべきか?」を明確にし、成果に基づいたフィードバックを行う。
- 褒めるだけでなく、成長を促すためのフィードバックを組み合わせる。
このように、 本質を理解することで、適切なアプローチができるようになる のです。
「本質」を見極めるために必要な思考法
経営において 「本質を捉える力」 は極めて重要です。
トヨタでは、これを鍛えるために 「なぜを5回繰り返す(5Why)」 というフレームワークがよく使われます。
たとえば、業績が低迷している企業があったとします。
フレームワーク例 | ||
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1.売上が落ちている | なぜ? | → 既存顧客の離脱が増えている。 |
2.既存顧客が離れている | なぜ? | → 商品のリピート率が低い。 |
3.リピート率が低い | なぜ? | → 顧客のニーズを十分に把握できていない。 |
4.顧客のニーズを把握できていない | なぜ? | → 顧客とのコミュニケーションが不足している。 |
5.コミュニケーションが不足している | なぜ? | → 定期的なフォローアップの仕組みがない。 |
このように、「なぜ?」を繰り返していくことで 表面的な問題ではなく、根本的な課題が見えてきます。
この 「本質を突き詰める力」 があるかどうかで、経営判断の精度や企業の成長スピードが大きく変わるのです。
トヨタが大切にする「本質思考」
トヨタでは、どのような業務においても 「本質を捉える」 ことが重視されます。
具体的にご紹介すると、
- トヨタ生産方式(TPS) では、「ムダを徹底的に排除する」ことが基本。ムダを見極めるには、本質を理解することが必要不可欠。
- 問題解決の場面では、「5S」「なぜなぜ分析」など、本質を見極めるための手法が体系化されている。
- 業務改善や人材育成でも「何をすべきか?」ではなく、「なぜ、それをすべきか?」を考える習慣がある。
こうした本質思考を 経営のあらゆる場面で活用することで、成果を最大化することができる のです。
あなたは「本質」を突き詰めていますか?
ビジネスの世界では、 「すぐに使えるノウハウ」や「効果があると言われている手法」 に飛びつきがちです。
しかし、それらは あくまで「手段」に過ぎず、根本的な課題解決にはつながらないことも多い のです。
問題解決の極意
- 「何をするか?」よりも「なぜ、それをするのか?」を考えることが重要!
- 表面的な手法に頼らず、本質を見極める力を養うことで、長期的な成果につながる!
ムダを排除する→「5S」「なぜなぜ分析」等 - トヨタ流の「本質思考」を経営に取り入れ、持続的に成長する組織をつくる!
あなたの会社では、 本質を見極める思考が根付いていますか?
本質思考を経営に活かしたい、問題解決の精度を上げたいとお考えの方は、まずはお気軽にご相談ください!
文:菅生としこ