2024年11月26日、厚労省は「女性の管理職比率、男女の賃金格差の公表を義務付ける」(従業員101人以上の企業対象)方針を示しました。
来年の通行国会に関連法案提出を目指すとのことです。
対象企業は5万700社。

最近、就職を検討する若者の多くは性別に関係なく、このような指標を確認すると言います。
それは、働きやすい職場かどうか、時代遅れの会社かどうかを確認する狙いがあります。
女性が働きやすい職場は誰にとっても働きやすい職場になるため、女性活躍推進に取り組んでいることが当たり前、取り組んでいない時点で、優秀な学生の就職先候補順位が下がります。

あなたの会社は、女性活躍推進、働きやすい会社にするための取り組みは進んでいますか?

参考までに、R5厚労省の雇用均等基本調査によると、
・管理職等に占める女性の割合は、課長相当職以上(役員含む)で12.7%
です。
すでに、女性管理職比率が高い企業や、賃金格差がない、または少ない企業は、大きなPRポイントです。

女性管理職比率や賃金格差について数値がよろしくないなぁと思われる企業は、リクルートサイトなどで、どんな取組を進めているのか、しっかり明示しておくことが肝要です。
女性管理職比率も賃金格差もいろいろな要素が絡んでくるので、今日明日の取組で数値を変えることは正直難しいです。

例えば、女性管理職比率をあげる際の前提条件として、
・すでに係長クラス(管理職候補)人材がいる
・本人の意向と合致している
・上司部下、先輩後輩、同僚の理解がある
・管理職としての役割や責任、能力が明確になっている
など、他にもいろいろあります。

しかし、女性管理職が増えることで、良いことが多々ありますので、取り組む価値は非常に大きいと感じています。

社内的には、
・男女問わず多様な働き方、キャリアの選択肢が増える
・既存社員のエンゲージメントがあがる
・多様な意見が会社に反映されやすくなり、組織が活性化される
・会社全体の固定概念の打破につながる
など。

しかし、安易な取組や決断は良い結果を生まないこともありますので注意も必要です。

また女性管理職の増加やその取組は、お客様、株主様からの評価がかなりあがります。

弊社のお客様では、「上場を視野に入れているため、女性管理職の比率をあげたい」という企業様もチラホラ。

そのように、女性管理職の誕生・増加へのサポート依頼いただく場合、本人へのアプローチはもちろんさせていただきますが、本人の問題だけではないので、会社全体としての取組も含めて、サポートさせていただいています。全社への取組は、女性管理職増加に限らず、様々な良い影響を及ぼすことができるので、非常に好評です。
どんな取組をしたらよいか、取組を進めたいがどうしたらよいか、女性管理職を誕生させるのはまだ早いがそろそろ何かを始めたいなどご相談があれば、ご連絡ください。

女性、男性という区別なしに、管理職の役割をまっとうでき、意思のある人が普通に昇格する日がくることを切に願っています。

【ご参考】
*男女それぞれの従業員に占める管理職の比率も、参考値として公表するのが望ましいとする方向。
*女性活躍推進法:2022年7月~、男女の賃金格差の公表を301人以上の企業に義務付け、女性の管理職比率や採用比率などのうち2項目以上を選んで公表するよう求めていた。
・国際的には女性管理職比率は低く、日本は22年、12・9%、スウェーデンや米国、シンガポールは40%を超えている(労働政策研究・研修機構調査)。

文:菅生としこ

株式会社AWESOME EYE 代表 菅生としこ

菅生としこプロフィール

トヨタ自動車出身。組織づくり、人づくりのど真ん中で働いた原体験からはたらくを面白がる達人。
“トヨタの問題解決”を整理体系化し、広く展開。問題解決できる人材開発を行った立役者。
事業の問題解決、人が関わる問題解決、変化成長し続ける組織づくりのための問題解決サポートを得意とする。
問題なくして成長なし!問題があるからオモシロイ!

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