先日初めてお目にかかった経営者さんがこんなことをおっしゃっていました。
「社員の評価に対する不満が多いので、評価制度を作り直しました」
評価制度を作り直すのは大変なことですので、社員さん想いで、かつ会社の成長のために問題を先送りすることなく行動できる方なんだなと感じました。

しかし、今までにこんな話もよく聞いてきました。
「評価制度を作り直したけれど、評価制度をうまく使えてないんです」と。

評価制度の重要性

評価制度は非常に重要です。
社員のモチベーション向上、エンゲージメント向上、社員の成長につながり、給与や待遇に直結したり、それらは業績にも大きく影響します。
ですから、社員にとっても、経営者にとっても非常に重要で、多くの経営者の関心事です。

今日は評価制度の真実をお伝えしようと思います。
安堵される方が多いことを願っています。
冷汗をかく方もいらしゃるかもしれませんが、対処方法もお伝えしますので、ご安心ください。

評価制度の真実

評価制度だけを時間とお金をかけて作り直したとしても、結局人間が人間を評価するというシステムである限り、不満は減りません。
制度そのもので、不満が出ない評価制度は99%あり得ません。
ですから、不満解消のために評価制度を作り直したり、評価制度を一から作る必要はありません。
(他の目的なら話は別です)

作り直してしまった!という方や、では、不満はどうやって解消するんだ?と疑問に思った方に方法をお伝えします。

評価に対する社員の不満減らす方法

では、どうしたら不満を減らせるのか?答えは2つです。

1つは、人間が人間を評価するシステムにしないこと。
いつかはそういうシステムができるかもしれませんが、今のところ、聞いたことはありません。

ということで、もう1つが大本命。
それは、部下が「この上司がつけた評価なら仕方ない」と納得できるような、
上司と部下の信頼関係をつくることです。

あなたも今までの経験上、納得できるのではないでしょうか。
信頼する人のいう事なら納得できる、聴く耳を持てる、素直に話が聴ける、そんな経験ありますよね?

評価も同じです。
評価に不満がある人は、自分は頑張っているのに、成果を出しているのに、見てもらえていない、理解してもらえていないと感じているのです。
自分のことを理解してくれている人のつけた評価が低かったのであれば、「自分では頑張ったつもりだし、成果を出したつもりだけど、それでは足りなかったんだな」と素直に思えるのです。
もしもそれでも納得いかないのであれば、聴く耳を持って、率直に「何が足りなかったのか教えてください」と質問することもできます。
その時の上司の回答にも納得いくのではないでしょうか。

そうなのです。
社員が評価制度の不満があるのであれば、その時に取り組むことは、評価制度の見直しではなく、どうしたら、評価する側と評価される側の信頼関係が構築されるのか、なのです。
ぜひ、上司と部下の信頼関係を構築する取り組みを行ってみてください。
文:菅生としこ

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株式会社AWESOME EYE 代表 菅生としこ

菅生としこプロフィール

トヨタ自動車出身。組織づくり、人づくりのど真ん中で働いた原体験からはたらくを面白がる達人。
“トヨタの問題解決”を整理体系化し、広く展開。問題解決できる人材開発を行った立役者。
事業の問題解決、人が関わる問題解決、変化成長し続ける組織づくりのための問題解決サポートを得意とする。
問題なくして成長なし!問題があるからオモシロイ!

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