昭和の時代は市場が大きくなる時代でしたので、ビジネスモデルさえよければ、会社の業績はうなぎ登りに上がりました。
トップダウンで社長が「やれ」と言えば、部下がそれを行う中で、それなりに人が育てば何とかうまくやることができました。マニュアル人間を育てれば良かったのです。

昨今は、世の中が目まぐるしいスピードで大きく変化しているため、今までの事業も今まで通り業績を上げることが難しくなり、ビジネスモデルの変更を余儀なくされることも増えています。

あなたの会社はいかがでしょうか?

世の中の動きに合わせ、ビジネスモデルを変更するという事は、組織を変え、社員に求めることも変わり、それにより人を育成することが必須です。

事業軸と組織軸

会社には事業軸と組織軸という2つの軸、活動が存在しています。
事業軸とは、日々の目の前のルーティーンに時間と意識を集中させ、滞りなく進めることと改善を行うことで、お客様に商品・サービスや価値を届ける活動です。
組織軸とは、長期的に会社を存続させ、継続的に価値を提供できるような組織や人を作る活動です。

昔はざっくり、事業軸9割組織組1割の割合程度で考えていれば、うまくいっていました。
具体的には、個々人の人材育成さえしていれば、企業が成長しました。
しかし、先ほどお話ししたように、世の中の変化に合わせながらも、企業を成長させるためには、事業軸だけでは足らないのです。
なぜなら、すでに十分経営改善を行っており、もう改善の余地はあまり残されていません。
もう限界に近いのではないでしょうか。
だからこそ組織が疲弊し、社員の顔から笑顔が消えつつあるのではないかと思います。

今後さらに事業を成長させたいと思う私たちに残された方法は、組織軸の強化です。
企業にとっては、これまで以上に組織作りや人作りを行うことが、企業を成功させる大きな鍵となってきました。

事業軸の改善の時代から、組織軸の改善の時代へと変化しています。

文:菅生としこ

株式会社AWESOME EYE 代表 菅生としこ

菅生としこプロフィール

トヨタ自動車出身。組織づくり、人づくりのど真ん中で働いた原体験からはたらくを面白がる達人。
“トヨタの問題解決”を整理体系化し、広く展開。問題解決できる人材開発を行った立役者。
事業の問題解決、人が関わる問題解決、変化成長し続ける組織づくりのための問題解決サポートを得意とする。
問題なくして成長なし!問題があるからオモシロイ!

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