実施企業様 : | サカエゴム株式会社 |
業種 : | ゴム製品製造業 |
企業規模 : | 約30名(海外拠点除く) |
導入規模 / 対象者 : | 3名 |
期間 : | 2時間 |
支援内容 : |
1.成長し続ける企業に必要な考え方 2.戦略を実現する組織と人のつくり方 3.社員が離職しない組織とは、また離職しない組織にするための方法論 |
背景・概要
サカエゴム株式会社様は、自動車用精密ゴム・工業用精密ゴムをはじめあらゆるゴム製品を製造している企業様です。
グローバル企業として発展成長を目指されて、上海工場をはじめ海外に工場を設立。
現在、外国人技術者も迎え入れながら、採用活動・求職者に選ばれる会社づくりを行っています。
今回は、次世代幹部・リーダーとなる方対象に、採用・定着に関する取り組みはもちろんのこと、この先さらに成長し続ける企業となるための考え方と取り組みについて、組織・人事の観点から学びたいというご要望で研修を開催しました。
受講前と受講後の変化、感想(一部抜粋)
- 戦略が言語化されておらず、行き当たりばったりになっている。そのため、何をするにも中途半端。この先、何をしなければならないのか、よく分かった。
- 組織力が弱いことが分かった。まずは中期経営計画なり、戦略を明確にすることが重要だと思った。それをしなければ、この規模の会社では、社員は不安で辞めてしまうと感じた。
- コミュニケーションが取れていないことが分かった。そのため、社員が定着しにくいのだと気づいた。まずは、忙しいけれど、社員と話をしてみたい。
- 会社という組織において、最も重要とされる人材(ソフト)については、戦略(ハード)を達成する為に必要な能力や人材像を明確にしなければ、成長と定着は難しく、まさにサカエゴムの現状であると考えさせられました。
また、戦略自体が社員に浸透していないがために目標設定が明確でなく、やらされ感のもと業務が行われていることが大きな問題であると感じました。 - 今のサカエゴムにとって、人材育成と定着の仕組み作りで大切なことは、社員との対話の仕組みだと思いました。
社員の欲求(会社に求めていること)は何か、その欲求を満たすために会社・チーム・上司として何が出来るかを明確にするためにも、社員1人1人との面談が重要だと考え、それが人材育成と定着に繋がると考えました。 - 今後は、中期経営計画の作成や、仕組みの見直し、新入・既存社員とのコミュニケーションを密にしたいと思いました。
- 研修中は具体例等があり、とてもわかりやすく知見を広げることができた。
菅生の感想
先を見通し、早めに組織・人事戦略を見直そうとされたことが、非常に素晴らしく、有意義な時間になったと感じました。
サカエゴム様のような企業様は、かなり多いと感じています。
具体的には、
・戦略や中期経営計画は、社長の頭の中にはあり、折に触れ社員には伝えているが、言語化されていなかったり、全体像が見えにくいため、社員はどこに向かって進めばよいのかわからず、遠回りをしてしまっている企業
・素晴らしい技術と、どんどん営業し会社が大きくなったものの、社員が成長スピードについていくのがやっとで、疲弊してしまい、社員が定着しにくくなっている企業
です。
以前の日本は、社員の働き方ややりがい、達成感、働きやすさなどを考えなくても、人材確保ができました。しかし、その時代は終焉を迎え、各社どうしたらよいか考えなければなりません。大企業では、深刻さに気づき、人事・組織戦略の方向性を大転換しています。
しかし、中小企業の多くはその深刻さに気づいていません。組織が変化するまでには時間がかかりますので、早め早めの取組が非常に重要です。このまま深刻さに気づかない企業は、先々、人員整理や倒産で社員が路頭に迷ったり、産業が衰退し技術が次代に引き継がれないことや、大手に買収されたりすることもあるでしょう。
今も繁栄している企業様は、今までのやり方でうまくいっていたからこそ、やり方を変えたくないという思いもあると思います。しかし、世の中が変化していることを考えれば、企業も世の中の変化に合わせ、企業も変化しなければならない時期にきています。
サカエゴム様はいち早く、その深刻さに気づき、手を打ち始めています。私もそのご支援ができたこと、非常に嬉しく思いました。今後のますますの繁栄が楽しみです。
■2024年9月10日 四日市市ワークスタイルイノベーション推進事業にて実施