工作機械メーカー福利厚生担当 T・Iさんにインタビューさせていただきました。
菅生:今日はよろしくお願いします。
Iさん:こちらこそ、お願いします。
菅生:早速ですが、Iさんの今のお仕事について教えてください。
Iさん:ハイ。自動車メーカーに納品する工作機械の製造をしている会社の福利厚生を担当しています。主に、従業員の方が利用する食堂があるのですが、そこで働く方の管理や、直営の売店の商品管理からお金の管理をしています。
菅生:最近正社員になったとお伺いしていますが。
Iさん:はい。子どもが3人いるのですが、実は3年前にシングルマザーになり、しばらくは派遣社員として働いていましたが、2016年9月から正社員で採用していただける会社を探して入社させていただきました。
菅生:お子さんはおいくつですか?
Iさん:中学3年と小学6年と小学3年です。
菅生:なぜ派遣社員から正社員になろうと思われたのですか?はっきり言って、正社員より派遣社員の方が手取りのお給料が高いということはありませんか?
Iさん:(笑)。その通りです。派遣社員って意外と時給は高いんですよ。
菅生:ではなぜ?
Iさん:いくつか理由はあります。まず派遣社員は2年で職場を変わらなくてはならないので、その都度仕事を覚え、職場や関係者さんとの人間関係も築くことになります。正社員でも異動が多ければ同じかもしれませんが、でも基本は自分の所属している社内の異動です。気持ちの面では全く違いますね。しかも派遣社員はとても立場が低く-と私は感じています-、正社員と同じ仕事にもかかわらず、何をするにもすべて正社員に確認し、進めなくてはならないことが苦痛でした。
菅生:わかります。主婦をしていると、自分で段取りを考え、自分で家庭を切り盛りしているので、能力はあるのに、会社の事情がわからないからすべて確認しながら進める、というまるで小さな子供のようにふるまわなければならない(笑)。
Iさん:そうなんです。小さいころに、「お母さん、このお菓子食べてもいい?」って聞くみたいな。(笑)
菅生:それでは能力の持ち腐れですね。
Iさん:私は高卒ですが、それでも派遣の仕事の仕方には違和感を感じていました。仕事にやりがいがない、言われたことしかできないってつまんないなぁと思いました。
菅生:他にも理由はありますか?
Iさん:経済的に自立しなければならないと思ったんです。派遣社員でももちろんお給料はいいのですが、現在45歳で10年後も派遣社員の仕事があるのかな?15年後はどうかな?って考えました。2年おきに次のいい仕事はあるかな、とその都度考えるのも嫌でした。経済的自立といっても、その瞬間お給料がもらえるのではなく、子どもたちを育てていけて、老後も安心して暮らせるだけ常に稼げることが経済的自立だと私は思っているんです。それで、正社員を探しました。
もう1つ理由があって、その職場の人たちも「所詮2年だし」という付き合い方しかできないんじゃないかと思ったんです。それもつまらないなぁと。
★こんなT・Iさんですが、正社員で働くことでの悩みはないのかなと気になります。続きは、後日。