今年度も三重県男女共同参画審議会の委員として活動させていただきます。
また、今年度は愛知県の行政改革プラン策定(2025年度から5年間)する「愛知県次期行革大綱策定懇談会」のメンバーにも任命いただきました。
先日は、四日市市主催の取組へのプロポーザルの審査員を務めさせていただきました。

このようなお仕事を頂戴するたびに思うのは、行政では、思い込みや偏見を排除し、より正しい判断をしようとする姿勢がある、ということです。
常にビジネスプロセスの中に組み込まれており、組織文化になっているように感じています。

様々な思い込みと偏見

私たちは常に様々な思い込みと偏見の中で生きています。
先日入院しましたが、私は元気だから入院するなんてありえない、と思っていたのはまさに無意識の思い込みでした。
当事者になるとフラットに物事を見ることができない、お恥ずかしながら先日のブログでお伝えした通りです。

今日はもう少し、この思い込みや偏見を掘り下げてお伝えします。
無意識の思い込みや偏見のことを”アンコンシャス・バイアス”と言います。
「私は大丈夫」という思い込みを正常性バイアスと言います。
他にも様々な種類のバイアスがあります。
例えば、

・「年齢が高い人は柔軟性が低い」などの属性への先入観(認知バイアス)

・「うちはいまのままでいい」と変わることを(現状維持バイアス)

・自分の意見を証明するために都合の良い情報だけを優先する(確証バイアス)

など、様々あります。

良い点と良くない点

アンコンシャス・バイアスは、マーケティングや普段の職場の会話や、問題解決など、様々な場面で役に立ったり、成果を阻害します。
思い込みや偏見は、考える必要もないので、とっさの判断を素早く行うことができ、脳への負荷が少なくてすみます。
一方で、偏見や思い込みによる判断なので、間違った判断をしてしまう可能性もあるのです。
ですから、イノベーションを起こしたい時や、本質的な問題解決したい時、一層の成果を高めたい時、判断を誤りたくない時などは、思い込みや偏見を排除しなければうまくいきません。

人材登用における性別や国籍、年齢、学歴、私たちの会社の事業領域や事業の定義、上司や部下の能力や成長の認識、会社や事業の成功要因、成功パターンなどにもアンコンシャス・バイアスは隠れています。
そしてそれらは企業内に様々な影響を与えます。

・残業が減らない、業務改善が進まない

・働き方改革が進まない

・社員がいきいき働くことが難しい

・コンプライアンス違反

・新しい事業、商品サービス、技術が、うまれない

・人材の定着、確保が進まない

・売上や利益が思うようにあがらない

など、影響は多岐に渡ります。

あなたや会社にあるアンコンシャスバイアス、どんなものがありますか?
それらは、どんな良い影響を与えていますか?
また、どんな良くない影響を与えていますか?

文:菅生としこ

株式会社AWESOME EYE 代表 菅生としこ

菅生としこプロフィール

トヨタ自動車出身。組織づくり、人づくりのど真ん中で働いた原体験からはたらくを面白がる達人。
“トヨタの問題解決”を整理体系化し、広く展開。問題解決できる人材開発を行った立役者。
事業の問題解決、人が関わる問題解決、変化成長し続ける組織づくりのための問題解決サポートを得意とする。
問題なくして成長なし!問題があるからオモシロイ!

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