日頃、コンサルや研修において、かなり頻繁にゲームを取り入れています。
かれこれ25年以上前からです。
トヨタ自動車時代に、問題解決力を高める研修を企画していた時、「どうしたら実践につなげられる研修になるか」と考え、ゲームにたどりついたのが、ゲームとの最初の出会いでした。
当時は、ゲームを研修に取り入れるスタイルは殆ど聞いたことがありませんでしたので、仲間を巻き込んで、皆でゲームを作ったことを思い出します。
学びを実践につなげるステップ
実践につなげるに至るまでには、様々な過程があります。
学んだ時は、「それやってみよう!」「それはいいこと聞いた!」となることが多いのです。
しかし、それが行動変容、実践につながらないことが大半です。
では、学びを実践につなげるためには、どうしたらよいのでしょうか?
実践しようと思ったら、
学んだ内容を記憶に残っている状態にしなくてはなりません。
記憶に残っているということは、感情が動く経験があったということです。
たとえば、楽しい、喜び、ドキっとする、悔しい、残念、反発などの感情を引き起こすといった具合です。
感情を動かすためには、知識を単に伝えるだけでは感情は動かず、頭だけではなく、手や口、体などを使う体験が必要です。
それを研修で行おうとしたら、ゲームだよね、という結論に至ったのです。
今でもその考えは正しいと今までのお客様のゲーム体験から間違いないと思っています。
ゲームをしている時は素が出る
今は、組織開発のコンサルティングをしている中で、チーム・組織が成果をあげるためのセンターピンを探したり、どうしたら機能し始めるのかを見極めたり、機能し始めるきっかけをつくるために、ゲームを活用することが多いです。
先日、チームビルディングの仲間たちとゲームに関する勉強会を開きました。
そこでチームビルディングの師匠が言っていた言葉があります。
「ゲームでは素がでる」
ほんとにそうだなぁと思いました。
半分くらいの方は、仕事の場面だと、
上司や関係者との関係性の中で自分自身をコントロールして、本来の自分の良さを出せていません。
例えば、
・言いたいことがあっても上席が話をしてから意見を言おう
・「そんな細かい話はどうでもいい」といつも言われているから、自分の意見は必要ないんだと思い、言わないようにしている
・真面目な話をする場だから、笑い、笑顔、場を盛り上げる発言はよくないと思い、勝手にTPOをわきまえる
・自分のアイデアはあまり理解してもらえないから、話をしても無駄だと思い、アイデアがあっても言わない
などなど。
でもこれは、その方々の良さを活かしきれていないということなのです。
組織がもっとパフォーマンスをあげるためには、一人一人の良さ・強みを発揮してもらうこと。
そして、これは、一人一人のやりがいや達成感や有能感や貢献意欲につながります。
やりがいや達成感などがあるから、もっとやりたい!と更にパフォーマンスがあがるのです。
楽しく学ぼう!
その人が持っている良さを引き出すことができるのがゲームなのです。
ゲームの使い方は本当に様々です。
研修で得てほしい知識を得るためにゲームを使うこともできますが、一方で、組織・チームを活性化する、機能させるためにゲームを活用することもできるのです。
そして、自分の良さを引き出された嬉しさ、自分らしく行動することを許される楽しさ、それによってチームに貢献できる幸せ、こんな感情を引き起こすのがゲームなのです。
だからこそ、ゲームを取り入れたコンサルや研修では行動変容が起きやすくなるのです。
ゲームなんて、と思っている方がいらっしゃいましたら、まずは体験してみてくださいね!
AWESOME EYE のビジョン2025は
「“はたらく”を面白がるインフルエンサーを1500万人つくる」
です。
”はたらく”を面白がる方々を一人でも多くつくりたい!
そのために、ゲーム活用は不可欠だと感じています。
文:菅生としこ
菅生としこプロフィール
トヨタ自動車入社時から31年間、企業の成長のための問題解決一筋。
企業で起こる様々な問題を解決しながら、問題解決できる”組織と人材”の成長の両方を実現します。
これが成長し続ける会社をつくる唯一の方法です。