アドバイスしたくなりますよね~。
特に「自分の方が相手より知識がある、経験がある」と
思っている時。
「教えてあげた方が親切だ」
「彼・彼女のために」
と思いますよね。
かくいう私もそうでした。
いえ、正直言えば、
今もそういう部分も残っているかもです。
私の体験談。
子どもが小さかった時は、
いろいろ教えることもありました。
「これは桜という木だよ」(知識を教える)
「歯ブラシはこう持つと磨きやすいよ」(やり方を教える)
この辺りまでは、子どもも私の方が物事をよく知っているし、
「教えてくれる人」という位置づけで
抵抗感はなかったような気がしています。
段々子どもたちも成長して、私以外にも
非常に様々な人たち(友達、先生含め)と接する中で、
徐々に知識も経験も増え、
自分の価値観がうまれてきて、
関係性が変わってきます。
時には友達のように、
時には子どもが私の先生になったり。
私の卓球の先生は息子です(笑)
でもそう思えるまでは、
柔軟にその時々に合わせて自分の行動を
変えられないがために、
関係性を壊しかけたかも、
と都度感じていました。
子どもは正直です。
子どもが求めていないのに親が勝手にしてしまう
アドバイスは、
完全にそっぽを向きます。
その場を立ち去ります(笑)。
なので、私も子どもたちに私のアドバイスが
届いていないと思うまで、
そう時間はかかりませんでした。
相手の知識レベルや、
求めているものを知り、
それに合わせて行動することや、
子どもたちに敬意を払うことの
大切さを身をもって学ぶことが
できました。
子どもたちよ、ありがとう!
会社の中はどうでしょう?
会社の中では、正直に言ってくれる部下は
多くはありません。
だから気づかないのです。
嫌がられていることに(笑)。
職場で関係性が明確に出るのは
ポジションですね。
このポジションが厄介ですよね~。
かなり上下の関係性が明白になります。
でも子供との関係と同じなんですよ。
明らかに年齢も知識も経験も多そうな親ですが、
(そうでない場合ももちろんありますが苦笑)
親と子の関係は時が経つにつれて変わるものです。
上司と部下の関係も同様です。
新入社員の頃は確かに知らないことばかりなので、
教えてあげないとわからないことも多々あります。
新入社員も教えてほしいと思っています。
でも、だんだん育っていくのです。
育っているのに育っていないと
勘違いしたアドバイスをすると、
「そんなこと知ってるし・・・」と
関係性によっては、
うまく受け取れないこともありますよね。
あなた自身がアドバイスを素直に
受け取れなかった経験はありませんか?
また、
年齢が高ければ必ず上司、ではない時代です。
年齢が高い人が物事を教えるという時代ではありません。
上司は確かに経験豊富かもしれませんが、
昔の成功体験であり、
現在にその成功体験が生きるかどうかは
定かではない。過去の遺物の場合もありますね。
だって、世の中は極めて早く動いていますから。
成功体験がアドバイスにならないことが
大半の世の中になっています。
それどころか、
「俺がやっていたこのやり方は成功するんだ!
これをやれ!」
とアドバイスを超えて、指示になった場合、
仕事がうまくいくのを妨げてしまうことも
ありますね。
そしてアドバイスや指示が常にある状態だと、
人間は怠惰になります。
アドバイスや指示通りにやったらいいよね、
と自分で考えなくなるのです。
もし、あなたの部下が
「自分で考え、動かない!!!」と
感じているのであれば、
もしかしたらご自身でそういう部下を
つくっているかもしれませんし、
違うところに原因があるかもしれません。
また、
部下は、上司とは違った経験を積んでいます。
部下は上司とは違った視点で物事をみて、
違った気づきや学びを得ています。
これは上司には持っていない気づきや学びです。
なぜなら、人はそれぞれ物事を自分の
フィルターを通してみているからです。
そのような気づきや学びがあるのに、
上司から思っていることと違うことを言われても
素直に受け取れないのが普通です。
心の中では「そうじゃないと思うんだけど・・・」
人はそれぞれ強みがあり、
それぞれの”強みフィルター”で物事を見ることも
多くあります。その場合、
その強みフィルターを通ってみた物事の見方は
かなり強力です。
上司の強み、部下の強み、
どちらも活用した方が良いものを
創り上げられそうだと思いませんか?
よかれと思ったアドバイス、
実は自分のためだったというオチ。
結局、自分がアドバイスしたいんですよね~。
そこから抜け出さなくては!
自戒を込めて。