今年の梅雨入りは各地とても早かったですね。
朝起床して、窓の外を見ると雨…というと、少し憂鬱な気持ちになるかも知れませんが、皆様はいかがでしょうか?
まだ我が子が小さかった頃、言われたことがあります。
「雨はきらいだっていう人も多いかも知れないけれど、いいこともいっぱいあるんだよ。
ホコリも舞わないし、畑の野菜も、花壇のお花も喜んでる」と。
なんだか今思い出しても、ほっこりします。
子供の言葉には、雑念がなく、忙殺されている日々の中で、はっと気づかされることも多いですね。
たしかに紫陽花も、雨に濡れた様子はとても優美で、傘を差して歩きながら眺めていても、穏やかな気分になりますよね^^
現在では一般的に「梅雨」と表現されますが、暦の上では「入梅」と呼ばれていること、皆様ご存じでしょうか。
「入梅」とは雑節の1つで、季節の変化を適切に把握するために設定された歴日です。
季節の変化の把握に使われる言葉として、節分や八十八夜などは有名ですね。
現在の入梅は太陽の黄経が80度に達した日ですが、以前は立春から数えて135日目とされていました。
さらに古い暦では、「二十四節気の1つである芒種(ぼうしゅ)の後、最初の壬(みずのえ)の日」が入梅とされています。
このように、入梅は実際の梅雨入り時期とは異なります。
しかし気象情報がまだ発達していなかった時代の人にとって、入梅は田植えの日取りを決める重要な目安でした。
そのため、暦上に入梅が設けられたと言われています。
ちなみに、「梅雨」の語源は、梅の実が熟す時期だからという説があります。また、湿度が高くカビが生えやすい時期のため
「黴雨(ばいう)」から「梅雨」に転じたという説や、「毎」日のように雨が降るので「梅」という字が使われたとも言われています。
一方「入梅」は、梅雨入り時期を把握するために設けられた暦上の雑節です。
手紙などで使用する「入梅の候」という時候のあいさつは、梅雨入りを迎えてすぐに使用できます。
ここで使用されている入梅の意味は梅の木ではなく、梅雨の季節を指しています。
この時候のあいさつを使用する場合は、お相手(宛先)の土地が梅雨入りしているかどうかを確認すると良いですね^^
(スタッフF)