入社3年目のことです。
理由は、上司との人間関係でした。
今思うと、コミュニケーション不足からのお互いの理解不足だったと思います。
当時は、入社から2年間携わってきた社外とのプロジェクト業務が任期満了し、社内のルーチン業務へと仕事が変わり、上司も変わりました。
新しい上司とは、何かと私との違いを感じていました。
私は事務屋で大卒で女性、上司はトヨタ学園という現場の第一線を担う人材輩出校出身で、現場一筋、たたき上げで次長になった方です。様々な違いの中で、仕事をすることになった時期でした。
今振り返ると、だからこそコミュニケーションが必要な時期だったのです。
でも、そんなことを考える余裕もなく、私は「上司に全く理解してもらえていない」と感じていましたし、「仕事もさせてもらえない」「情報ももらえない」と上司に意見をするなど、かなり自分本位に行動していたように思います。上司から見たら、生意気でどうしようもない奴だと思っていたのではないでしょうか。
そんな中、ある事件があり、悔しさと寂しさで、真剣に辞めようと思いました。
誰も信用できない、頼れない、わかってもらえない、という人間関係と縁を切りたい
と思いました。
しかし負けず嫌いな私は、人間関係で辞めたら私の負け!と辞めるのを辞めました。
トヨタにどうしても入りたくて入ったのに、何ひとつ大した仕事ができないまま、
人間関係で辞めるなんて、自分に負けるのと同じだからです。
おかげさまで、私はその後、異動になりました。
采配に心の中で感謝しました。
その時の経験から、コミュニケーションの大切さを痛感するようになりました。
その時、私自身が変わらなければ、また同じことが起こると感じ、上司や同僚とのコミュニケーションの質と量を変える努力をしました。その結果、異動先の上司からは大きな信頼を得ることができました。
そして、私は自分がやりたかった、“問題解決の進め方の整理・体系化”をすることができ、それを社内・国内外グループ会社に展開する仕事を創り出すことができました。
今でも、問題解決の進め方は、トヨタ社員の仕事の基本であり、共通言語になっています。
「トヨタの問題解決(注)」という100万部超えの本が出版されていますが、この中には、その当時まとめた“問題解決の進め方とポイント”が書かれており、多くの方のお役に立てている喜びを感じることができています。
なぜこんなことができたか。
それは、良好なコミュニケーションにより、良好な信頼関係構築があったからこそです。
逆に、雑なコミュニケーションをしていた入社3年目は、信頼関係を構築できず、仕事で成果をあげることもできませんでした。
私自身も一念発起し、常に良好なコミュニケーションを心掛けましたが、上司も素晴らしいコミュニケーションをとってくださいました。関わる全ての人のコミュニケーションがうまくいったからだと痛感しています。
私の事例だけでなく、様々な企業様でコミュニケーションが良好になることで、成果があがるケースを多々目にしてきました。
社員にもっと成果をあげてほしい、うちの会社で働き続けてほしいと願うなら、コミュニケーションを良好にすることが最良の手段であるケースも多いと確信しています。
特に、社員の業務負荷が高く、多忙だという企業様では、コミュニケーション不足に陥っています。それにより、ミスややり直しが発生し、悪循環を招きます。
改めて、コミュニケーションを見直す時期に来ているのではないでしょうか?
でもただ、会話を増やせばよいというものでもありません。
それでは、コストを増やすだけです。
コミュニケーションによって、成果をあげ、問題を減らさなければ、意味がないのです。
更に業績をあげたい場合や、コミュニケーション不足でミスや、やり直し、お客様にご迷惑をかけるなどが起きている場合は、一度ご相談ください。
文:菅生としこ
- ご相談ください!
- トヨタ自動車在職中から30年間で培ってきた知見を公開 !!
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TEL:059-350-1650
菅生としこプロフィール
トヨタ自動車出身。組織づくり、人づくりのど真ん中で働いた原体験からはたらくを面白がる達人。
“トヨタの問題解決”を整理体系化し、広く展開。問題解決できる人材開発を行った立役者。
事業の問題解決、人が関わる問題解決、変化成長し続ける組織づくりのための問題解決サポートを得意とする。
問題なくして成長なし!問題があるからオモシロイ!