ブラックかホワイトか。
厚生労働省は、ブラック企業の定義を明らかにしていませんが、改めて、ブラックとホワイトについて考えてみたいと思います。
ブラック企業とは、
労働者をモノとして扱い、人格や尊厳を無視し、モノとして扱う企業だと考えます。
具体的には、長時間労働や休日出勤の常態化、過剰なノルマ、残業代・給与の賃金不払、ハラスメント行為が横行、労働基準法や労働契約法などの法律に禁止する行為を労働者に強制などが当たります。
反対に、ホワイト企業とは、
安心して働ける健全な労働環境を提供し、法令を遵守しながら従業員の満足度や健康を大切にする企業です。
具体的には、長時間労働や残業をしなくてもよい(してはならない)仕組みがあり、残業が発生したら残業代を支払い、休暇を取りやすい環境を整え、ワークライフバランスを重視する、従業員のキャリア・自己実現を考える、などが当たります。
実態は、ブラック企業とホワイト企業の2種類に層別できるものではなく、適正と過度の間には、グラデーションがあり、ブラック寄りの濃いグレーや、ホワイト寄りのホワイトがあります。部分的にブラックな部分もありそうです。
しかし、1点の黒いシミは、徐々にその周りをホワイトからブラックに塗り替えていきます。
たとえば、時間外労働が増えてくると、いつしか長時間労働が常態化され、そして休暇が取りにくくなり、休暇を取りたいと言うと嫌な顔をされ、多忙でコミュニケーションがおろそかになり、ハラスメントまがいの行為が横行したり、心身の健康・安全が守らない、などに発展します。
よくある話です。シミは広がれば、シミ取りは大変です。そして、シミが当たり前になり、気づかぬうちにシミが抜けなくなってしまいます。いわゆる体質、文化になるのです。
ゆでガエルの話をご存知ですか?
池のカエルが浸かっている水が徐々に水温が上昇する場合、ぬるま湯になっても気づかず、でもそのうちに我慢できない高温となります。
我慢できずに抜け出したいと思った時には既に遅し。もう抜け出せないという話です。
このようなレールに乗ることは容易に想像できますよね。
純粋なホワイト企業にならなくてもいいけれど、ホワイト寄りのホワイトで、と思っている企業様は多いような気がしています。
少しでも黒いシミが出てきたら、その時点で対応することが大切です。
黒いシミが絶対ダメなわけではありません。世の中の変化に対応したり、お客様のご要望にお応えしようと思う健全な企業様であれば、時折黒っぽいシミが浮き上がるのは普通のことです。
それは従業員もよくわかっています。ですが、それを放置すると、色の変化に敏感な従業員は会社から去っていきます。特に能力のある社員は、他にも雇ってくれる会社があるから去っていくのです。
ホワイト企業であること
近年は、完全なホワイト企業に人材が集まります。
黒さが透けて見えている企業は人材確保ができず淘汰される時代になってきました。
ホワイト企業は、従業員から見たら、自分や家族を大切にしてくれる企業です。そんな企業の姿勢をみていたら、従業員の会社のことを考える気持ちも高まり、やる気や才能を存分に発揮するようになります。
そうなのです。
ホワイト企業になることが、結果として生産性の高い企業、業績を伸ばせる企業となっていくのです。
きっとあなたの会社もホワイト企業のはずです。
ぜひ、このままホワイト企業を継続し、どこから見ても、超ホワイト企業であることを大きく公表してください。人材不足の時代には必須の取組です。
もし仮に、ホワイト企業で業績が伸びないという企業があれば、それはビジネスモデル、もしくは組織が機能していません。
うちはホワイト企業なのに、業績が伸び悩んでいる。。。という企業様は、ぜひご相談ください。必ず業績が伸びるようになります。
もちろん、ホワイト97-黒いシミが3だという企業様も、ご相談くださいね。
黒いシミは一時的にできることはよくあることです。
これを常態化させないことが重要です。
どこかにシミのような違和感があるよ、という企業様は一緒に違和感を見つけ、純白企業を目指し、更に業績を上げ、従業員も満足・企業も満足する企業にしていきましょう。
純白企業にする過程では、必ず自発的に行動する社員が増えることも付け加えておきたいと思います。
あなたの会社は、ホワイトとブラックの割合はどの程度ですか?
100-0ですか?
あなたは、社員に期待をかけ、いろいろ目をかけ、手をかけてきたのに、うまくいかず、限界を迎えると、もう無理かな、諦めよう、という意識が働き始めたことはありませんか?
文:菅生としこ
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- トヨタ自動車在職中から30年間で培ってきた知見を公開 !!
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菅生としこプロフィール
トヨタ自動車出身。組織づくり、人づくりのど真ん中で働いた原体験からはたらくを面白がる達人。
“トヨタの問題解決”を整理体系化し、広く展開。問題解決できる人材開発を行った立役者。
事業の問題解決、人が関わる問題解決、変化成長し続ける組織づくりのための問題解決サポートを得意とする。
問題なくして成長なし!問題があるからオモシロイ!